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前項の倉谷の一本下流に位置する初河谷。この谷の途中には "八反滝" という滝が地形図上に明記されているが(画像)、その滝を含め、ここには大きな滝が多い。
地形図を見てもわかる通り、初河谷には滝記号がなんと四つも書き込まれている。周辺にも大滝は多いが、この記入数は、この流域ではダントツである。
国土地理院によると、地図への滝記号挿入は航空写真による目視によっておこなわれていると聞いたことがある。上空から望んでも、はっきり確認できるほど、よい位置関係に滝があるのだろう。そう言えば
初河谷の滝 はどれも豪快麗美なものばかりだ。
谷に滝が多いことは、溯行の面白さを半減させることには当然ならないが、しかし滝があまりに大きすぎて高捲きに終始してしまうとなると、話はまた変わってくる。やはりひとつくらい登れる滝があった方が、溯行の醍醐味としては歓迎したいもの。高捲きばかりだとやはりウンザリ感ばかりが残ってしまう。
しかし初河谷はそれでは終わらない。標高1300mから始まるナメ滝群(画像下)は、広域な白山をもってしてもここだけの特有なもの。見に行く価値は十分にある。よくもこれだけのナメが形成されたときっと驚嘆するに違いない。まさにここは秘境の趣に包まれた、白山唯一の銘渓であると思う。
標高1330m左岸から入る芦倉山への支流はなんの変哲もない小谷ではあるが、山頂芦倉山稜線直下からは 初河山の眺望 がことさらいいので、できれば訪れることをお薦めしたい。
現在初河谷地図上の標高900m桑ノ木谷出合辺りまで林道(入輪禁止)が延びている(ここから八反滝まで作られた遊歩道は壊滅的な崩壊状態-04年夏)。周辺の谷の開発同様、この林道がさらに奥へと向かうのは時間の問題かもしれない。なお
桑ノ木谷は南の保川からの林道 が尾根越えで延びており、標高1100mで谷を横断、尾根を回ってさらに延びている。よい渓相だったが、谷はひどい荒れようだ。
今、日本の林業の衰退が、辛うじて自然破壊の元凶と言われる林道開発を遅延させている。林業関係者にとっては生活も含めて大変なことだろうが、日本のこうした林野の開発事業も、これからの時代は自然を脇に置いては話が出来ないということに気づいてほしいものだ。そう言いながらも何もできない自分のこの非力さが、なによりいちばん腹立たしいのではあるが…。
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