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地形図二万五千分の一・中宮温泉を開いたとき、一際目立つ谷名はやはりこの岩底(ガマゾコ)谷ではないだろうか。岩の底のような谷・・・。いったいこの谷はどんなに凄い谷なんだろうと、きっと誰もが思うに違いない。
蛇谷流域の各支流の出合には、そのほとんどに滝が懸かり、スーパー林道を通行すればその全貌が手に取るようにわかるだろう。高いカネを払い、しかも自然破壊に少々手も貸さねばならないが、一度スーパー林道を走って各支流を覗いてみるのもいい。
岩底本流は下流部滝群を越えると途端に静かな渓相となり、蛇谷の中でも閑静な趣向を見せる。が、それに比して左又は極めて豪快だ。
出合からしばらくで出現する、ドーム壁に阻まれたF1(木村文雄氏撮影) からこの谷の溯行が始まる。谷中には20mを越える滝が二つあり(木村文雄氏撮影)、いやでも登攀意欲をかき立てられる。この F1を試登 したが、意外に上部は立っていて後一歩がどうしても吹っ切れない。流水の中で粘ること一時間余り、凍え縮んで泣く泣く諦めた。
中にも登攀意欲をそそる滝が多く、また登れそうだから渓フリークには堪らない。時間が許せばゆっくりこれら課題に取り組みたいとは思うものの、しかしいかんせん、そこまで行くまでの道のりが容易ではない。F1を捲くにしてもルートファインディングはなかなか厳しい。ザイルも50m長があると頼もしい(木村文雄氏撮影)。
下山はこの谷を下降すると、とても日帰りではこなせない。境界尾根の廃道(杣道)を拾いながら、蛇谷本流に下山するほかないだろう。
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